さて4時半ごろにはもう起床し、もちをカップに入れて熱湯を注ぎ、いつものアップをやり、シャワーを浴び、Mテンドリンクを作り・・と一連の作業をやっていたらあっという間に時間がたつ。
昨日、カフェインショッツを忘れた! とパニックになり、代用品としてモンスターを買ってきたのだが、よーくみたらカバンの中にちゃんと入っていた。予備でソフトフラスクを持ってこなかったことを後悔しつつ、モンスターは処分した。
しかしミニじょうごをもってきたのは正解、えらいぞ俺
これがないとMテンをソフトフラスクに入れるのは非常に困難なはずであった。
じょうごが今回プライマークで買ったカップの中にぴったりおさまることもわかったし、次回はこのセットを忘れずに持参しよう・・1年後だからきっと忘れる・・
なおドリンクは、500ミリより大きめのボトルを使用しないと、正しい配合で制作できませんのでその点も注意(今回は問題なし)
8時にチェックアウト。ケトル返却時にお金を払うはずであったがなぜか徴収されなかった。しかし荷物預けは1ポンド徴収された。まあ、しかたがなかろう・・。
前回、レース後に戻ってきてから女性用トイレで着替えたはずである。
しかし・・1階のトイレは男女兼用で非常に汚くそんなことができるような場所ではなかった。もうこのホテルは来年からはなしだ。
8時20分過ぎにホテルを出て、スタートラインに到着。
通常は自動車専用の道路なのだが、そこを閉鎖してのスタートエリアとなる。
個別トイレがエリアごとにちゃんと設置されていた。これも前回はなかった。前回のあとから、レース運営会社が変わっているので、改善されたんだなと思った。
スタートエリアの位置も去年とは変わったらしい。特に問題なく並んで待つ。ちょっと寒かったので使い捨てポンチョを着てスタートを待った。
DJがガンガンに盛り上げるのだが、いくらマンチェスターゆかりとはいえ「ブルーマンデー」はどうよww
スタートは、いつも大きな電光掲示板をくぐってスタートするのだが、今回はその先の地点からのスタートになっていた。
振り返って掲示板を見ると「どうせ苦しいんだから苦しめ」「残り6マイルは魂で走れ」「出産よりは楽」など前向きなお言葉がww
スタート時には、Cスタートのカラーであるブルーのパウダーが発射されるなど、祭り気分がすごい。
うっかり3:30のペーサーの後ろについてしまったため、いきなりスタートペースが早かった。しかし無理したって今回は仕方がないので落ち着いて走ることにしたためガンガンに抜かれた。まあ、当たり前だ、Cは3:30以上4時間未満というかなり走力に差があるグループだ。
しかし久しぶりだったのでこのレース、高速コースだったのを忘れていた。
うっかりすると5:20以上に速くなってしまう。当方そんな走力は今回持ち合わせていないので、ペースを上げすぎないように注意。調子はまずまずといったところ。
あれ・・? こんなルートだったかな? しばらくしてすぐに大きな通りに出ると思っていたが、住宅街を結構回った上、最終的にはスタート地点の近くまで戻った。前回は、先頭集団とすれ違ったりもしたのだがそれもなく・・後で知ったのだが、これまで1万人規模のレースだったのが、いつの間にか2万人の大規模レースに変わっており、最初から最後までランナーが途切れることなく、住宅街などではやや道が狭いと感じるくらいだった。新運営会社は、大規模レースの運用ノウハウをちゃんと持っているらしく、最初から最後まで、なかなか良かった。
最初のウォーターステーションは、ランナーが殺到して取りづらかったので、今回はパスする予定だったが、かなりたくさんのスタッフが待機しており、ちゃんともらうことができた。
装備でも書いた通り、早め早めにジェルとタブレットの補給を入れていく。
しかし・・8キロ過ぎあたりだろうか、例の、左ひざ内側横に違和感が始まった。
この箇所が完全につってしまってレースが終了した苦い経験もあるし、不安。水をかけながら冷やすも違和感は消えない。
10キロ過ぎると、なんかきついなあという気がしてきた・・。
ところで、結構な割合でMテンジェルのパッケージが道に落ちており、流行りものにはそう簡単に飛びつかない英人の間でも、それなりに使用されているらしい。
15キロあたりからはすでに疲れはじめていた。
これまで、少なくともハーフくらいまでは、レースということもありあっという間に過ぎるのが普通だった。今回は、果たして最後までもつのか・・?
ハーフは、2時間過ぎてなければOK、と思っていたが、それよりもかなり早く通過できていた。
足の裏前面への圧力がかかりすぎているような気がしたり、左股関節の動きがいまいちだったり、あいかわらず膝の調子がちょっと、だし、いつもなら周りを見る余裕もあるのだが今回はそういうのが全くなく、正直レース中の出来事の記憶があまりない。
まあ3回目なのでコースも頭に入っているし目新しさももないからというのもあるが・・。とにかく今回は、気が遠くなるくらいコースが長いと感じた・・。
それでも何とかサブ4ペースを維持しつづけたものの、30キロ手前でこれ以上は無理かもと、思い切ってカフェインショッツを投入。予定では35キロからだったんだけど、これで目が覚めて、33キロまでは気合が入った。もうここからは、あとは野となれ山となれ、と封印していた大腿四頭筋を使う走り方に変更。これで膝の違和感がやや持ち直し、走りやすくなったが、34キロあたりからずるずると後退。
果たして35キロを何分で通過できるかが勝負。これがサブ4ペースを最後まで維持しないといけない時間だったら、そんな余力はないので無理。ここまででどれだけ貯金を作っておけたかがカギだったのだ。
高速コースであったこともあり、残りはキロ6分でいってもなんとかなることがわかり、かなりほっとする。しかしここからの7キロは地獄・・。
自分の癖で、腕ふりが左右にぶれたり、猫背になったりしやすいので、ここからは、あごをあげて顔を上げる姿勢を必死に維持するも、どうしても5:40を超えてしまう・・。30キロ過ぎあたりから、少し寒気がしたり、両手がしびれてきたりしており、呼吸も浅くなって、かなり限界。これで壁にぶち当たって大失速した初回レースを思い出すが、とにかく、今は前に進むしかない。35キロでもう一度補給しようとして、Mテンが1個残っていることに気づき、苦しいながらも補給できた。これも大きかったと思う。
唯一の反省は、呼吸が苦しくなってきたときこそ、吐く息に注目してブレスを長く保つようにするべきだった。手がしびれていたのは多分酸欠。
何度も何度もガーミンを見るも、なかなか距離はなくならないが、それでも、1キロ、1キロと前に進んでいく。
娘もあれだけ受験で頑張ったのだ。自分も、ここであきらめるわけにはいかない。
このコース、フィニッシュラインの直線道路に出るまでが本当に長い。
その道に入る曲がり角に、フィニッシュラインの実況モニターが出ており、ここではっと目が覚める。
そして・・フィニッシュライン
これがまた、見えているのに絶望的に遠い。何とかしてペースを上げたいのだがもうほんとにほんとに限界。コースの左右には観客がすずなりで、歓声がすごい。
あと数百メートル、のところでようやくダッシュ・・そしてゴール
3:57:41
素晴らしいと思った。最後まであきらめなかったのは・・
「おめでとう、いいレースだったね!」
「楽しんだかい?」
と周りの人が声をかけてくれた。があまりにしんどくてうなずくのがやっとであった。
それにしても、すごい人だ。ロンドンマラソンなみ。
ランナーも多いが、それを出迎える観客の数もすごい。2万人規模になっているとは知らなかった。
何とか足も持ったし、いつもならレース直後に激つりすることが多いのだが、今回はなし。ソルトスティックを多めにとったからかな。
あまりに人が多いのですぐに退散しようとしたのだが、トラムの駅が激混みで、電車に乗るまでに相当時間がかかりそう。そこで、あえて反対側の空いているほうに乗り、空いている駅で乗り換えて戻ることにした。
これがよかった。座って少し休みたかったし、帰りも大混雑する前に座って最寄り駅まで行けました。反対側の電車の人たちが「おめでとう!」と手を振ってくれたりした。
ホテルでは着替えられないので、簡単に身じまいをして、もう何も食べる気にもなれなかったのでそのまま駅に向かうと、ロンドン行きの電車が入ってきたばかりだったのですぐに座れて、予定よりも早く帰宅することができた。
今回、ホテルにいる時から、まずうがいをしてから給水、で渇きを抑えるようにしていった。レース前は、ドリンク半分の250ミリ、カフェインレスのコーヒー1杯、あとはのどが乾いたらうがいのみ。レース中も、うがいをしてから給水、だったのだけど、30キロ過ぎからは少し気持ちが悪かった。
そして全くトイレに行きたくなくて、帰りの電車の中で1回行ってみたら、ロンドンの時ほどではないが、色が悪く、匂いもよくなかったので、脱水気味だった模様。レース中は多少はやむを得ないのだけど、もし晴れていたら撃沈していたかもしれない。
これを書いている今日も、朝から飲み物を飲んでいるが、トイレに行く回数が異様に少ないので、まだ脱水が解消されていない状態にある。頭痛とかはなく、筋肉痛以外は特に問題ないが、左足首のダメージがやっぱり大きい。
当日は階段を降りるのが(今日もだけど)かなりきつくて、横にならないと下りられない状態であった。やはり、このへんは運動不足ww
2週間は安静にして、今月いっぱいはスピードも距離も封印だな。
やっぱりマンチェスターはいいなあ。
あんまり大規模になってしまうとロンドンのようになってしまうが・・ほどほどで走りやすい。人もフレンドリーだし。
コースの変わる来年度もぜひ参加したいものだ。
しかし楽しみにしていたのにきつすぎてレース中の記憶があんまりないのがなんともww