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Ne te habeat fiduciam

21世紀のBBC Gardeners World

BBCのガーデナーズワールドはかなりの長寿&人気番組で、私がこの国に来た時のプレゼンターはアラン・ティッチュマーシュだった。

 

何しろやってきたのがガーデニングで何かやってみたいという目的であったので、当初この番組もまじめに見ていたが、途中で普通の会社員になることにしたので、いつの間にか見なくなり、現在の司会モンティ・ドンになってからはほとんど見ていなかったし、途中で病気のため一時降板していたことすら知らなかった。

 

ガーデニング再び・・の今月になってから過去の番組も含めて改めて観ている。

デジタルになってから、緑色をきれいに見せるためのエンハンスメントがきつくて、肉眼で見たらこんな色に見えるわけない・・というのが気にはなるけれど、その内容の変化ぶりが実に21世紀だなあと思ったのだった。

 

園芸番組といえば、園芸にまつわる技術の話ー例えばそれぞれの植物によって違う植えつけ方法や害虫や病気などのトラブルシューティング、また品種の紹介ということになる。

今のシリーズでもそういうTipsは出てはくるものの、実はそれはこの番組の趣旨ではないのだ。

 

今やこういう知識はネットでいくらでも探せる。2000年くらいまではやっぱり本を読まないと知識を体系的に覚えるのは難しかった気がするので、その頃はガーデナーズワールドもやっぱりノウハウを知るための番組だった。

 

でも今はそうではない。庭を通じて精神性を高める、個人が日常から少し離れてくつろいだりいやされたりする場所だけでなく、公共生活を豊かにするもの、社会をより良くすることができるもの、それが庭だという強いメッセージが毎回あって、英国を中心とした庭やナーサリー等の紹介もそういう視点から選ばれている。

 

だから技術的なお話はあっさりと、それ以上に、庭、自然がヒトに与えることができるものについての話が多い。ノウハウに関しては番組のウェブサイトにとてもよくまとめられているので、調べ物をしたければこちらを見ればよい。

 

モンティ・ドンが所有しているロング・メドウという広大な庭を毎回少しずつ手を入れていくという設定で、四季折々に、また庭も分割されておりそれぞれにテーマがあるので、そのテーマごとに何をどうするか、にからめて、個人の幸せや社会への貢献を絡めた庭の紹介が入るという構成になっている。

 

で、この番組何とも言えず観ているだけでいやされる。特にロング・メドウでモンティが犬たちと一緒に庭仕事をしている様子が、静謐さがあってとても良い。

 

だが、これは幻想なんだろうなあとも思うわけです。実際のモンティはビジネスマンであり、あんなに微笑みながら自分の庭で作業していることは撮影の時だけなのではないかと思う。時間がないはず・・それは21世紀の人間ならだれでも同じことで、好きな植物と愛する動物と一緒に静かな時間を過ごせたらいいなという心、夢を実にうまく映像化した番組なのだ。

 

ロックダウンの今、その夢が実現しているというのも皮肉というかなんというか・・ゆっくり庭に出て犬とともにじっくりと花を眺めることができる生活。やっぱりこれが理想ではないだろうか? 忙しくなったらまた忘れてしまうのだろうか? 

 

今日は4キロ走ってみた。昨日よりは走りやすかった。徐々にほぐれつつある。

今月は一回あたり5キロ以内で様子を見たほうがよさそう。少しずつやります。