犬の散歩に日参する我が家最寄りの公園。
ここも元はこのあたり一帯を所有していた地主のお屋敷の跡地であった。
今、残るのはその鉄扉のみで、おそらく庭番か何かだった小屋がそのまま公園の中に1軒だけ住宅となって残っている。
その家の前に黄色いバラが植えられていて、ずっと気になっていたのだが、例のウォールドガーデンで名札がつけられており特定できた。
マクレディ作出のアーサー・ベル。
himenobaraen.jp縁取りにピンクが入ること、つぼみの状態だとピンクであること、フロリバンダであることでほぼ間違いない。
イギリスでは大変人気があるバラらしく、確かに公園のようなところで大量に植えて眺めるには良い花だ。庭に一本だけ植えるとなるとちょっといかつい印象になってしまうかな。花期も長い。日本語の解説にもあるとおり透明感もあるのは花びらが薄めだからだろう。
ここでやっと気づいたのだが、ウォールドガーデンはイングリッシュガーデンだから、基本的に英国生まれのバラを採用しているのだ。マクレディ(北アイルランド・・一応英国)、ハークネス、ペンバートン、DAそしてピータービールス。そういえばCantsがない。とりわけ有名なのはジャスト・ジョーイ、意外にもつるアイスバーグがCantsだが、もとはドイツのコルテスの作だしな・・。
ただうちの公園、どういうわけか花壇にランダムに赤いバラが混じっていて、どういう意図でそうなったのか謎。花が盛りの時の写真があったのだが消してしまった・・。赤バラは種類がありすぎてよほど特徴がないと特定は不可能。
花をカタログやネットだけで選ぶのは難しい。上のリンクや、ピータービールスやDAのカタログを見ても公園の花とは印象が違う。また、香りに関しても少なくとも何を見ても素晴らしい香り、強い香りとなっているが実際は、あれだけたくさん植えてあっても鼻を近づけないとわからない。
うちのアイスバーグも微香はあるとなっているが、何の匂いもしない。成長環境や気温、それから株の古さによって香りは左右されるのかもしれない。
また樹高というのも当てにならず。我が家のアイスバーグはさらにシュートが伸びて、最大の高さは2メートル以上、横幅は150センチ以上と巨大なドーム型である。
ピーター・ビールスのカタログによればアイスバーグの標準のサイズは高さ1.2メートル、幅60センチでしかない。ただ、他人の庭先で見かけるアイスバーグは確かにこのくらいのサイで収まっている。我が家の花は15年は軽く過ぎていそうな大株なので例外なのかもしれない。
バラの最大の魅力を引き出せるように環境を作るというのはやっぱりすごいことなのだ。ウォールドガーデンのデザイナー恐るべし。
「ママ、バラばかり見てないで遊んでよ」
ぷぐ子だけを早朝の公園に連れていき、ほとんど人がいなかったのでリードをオフにしたら見たことが無いというくらい喜んだ顔をしていた。いつもチビに邪魔をされ、しかもコロナ以降は公園でリードを必ずつけていたので、こんなに広い場所で全力で走ったのは久しぶりになる。時々はぷぐ子だけ散歩してあげよう。