Tortoise Bar

英国園芸&珈琲日記

Borde Hill Gardenに行ってきた

ロンドンから公共機関で行ける庭園で2月に空いているところを探して行ってきた。

 

行き方

Haywards Heathヘイワーズ・ヒースからタクシーまたは徒歩で30分(2マイル弱) 。歩ける距離だが徒歩はあまりお勧めしない。

 

Haywards Heathはロンドン~ブライトンの路線にあって、ビクトリア、ロンドンブリッジ、ブラックフライヤーズなどいろいろなところから乗れる。速いのはロンドンブリッジかな。急行がある。

 

この日はいくつかトラップが・・

まず、冬のお約束エンジニアリングワーク。電車が途中のThree Bridges スリーブリッジズまでしか行かない。代行バスに乗ることになった。これで30分くらい余計に時間がかかることに。

 

駅前にはタクシーがたくさんいたので車にしようかと思ったが、帰りを歩いて帰るとすると道がわからなくなりそうだし・・と、雨が降る中徒歩にしてしまった。

 

イギリスの道は、ロンドンなどの都市部を除くと実は人が歩くようにはできていない。特に田舎は車での移動が基本。途中までは良かったが、Borde Hill Roadに入るところから完全に歩道がなくなり、雨の中、車道の脇のぬかるみの道を歩く羽目に。

 

そんなこともあろうかと、トレイルランシューズをはいていたので何とかなりましたが、わざわざ遠いところから来る観光であればおすすめしない。歩道じゃないのですれすれのところを車が50マイルで通っていくのも怖い。

 

トレイルランで新しいところに行くときは、グーグルマップで道の写真を見て歩道があるかどうかをチェックし、なければパブリックフットパスを探して行っていたのだが、しばらくやってなかったからすっかり忘れてたよ・・

 

ちなみに道は駅からボードヒルまでずーっと登り。ランナーがトレーニングしているのも見かけるような道なので、ランナー以外の方にはやはりタクシーがいいでしょう 爆 帰りはレストランでお茶しながらタクシーを呼べばいい。

 

そんなこんなで大変な骨折りしてたどりついた庭園。

ついたとたんに雨が上がる。

天気予報ではひょうも降る予定でそんな平日に来る人はいない。本当に誰もいない。お屋敷の主人になった気分で大変豪華な体験となりました。

 

雨上がりの光線の美しさよ・・

ロデロンドロンことしゃくなげが輝くように美しい。これまで魅力的だと思ったことが無かったが、花よりもつぼみが見事。無数に珠が浮いているように見える。

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現在もクラーク家が住むお屋敷。

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20世紀に入ってからプランツハンターに頼んで中国からしゃくなげや椿などの高価な植物を移植させた。ここにしかない貴重な植物もあるそう。空輸でお刺身取り寄せるよりもまだ高くつくと思う。パーティにリアーナ呼んで歌ってもらうとか・・そんな感じの桁だろうか??

 

 

 

その椿も見事。久しぶりにみるせいもあるが、こんなにきれいだったのかと思った。

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侘助っぽくうつむいて咲く。

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こちらはお屋敷の裏庭の入り口で咲いていた。

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イタリアンガーデン。

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ベルゲニアというと、どうも自分としてはトイレになってしまう 爆

この手のつわぶきの仲間はじめじめしたところに植えられるので、日本だとお手洗いのそばにあることが多いし、イギリスでは常緑園芸植物として大変人気があるがまぬ犬にかぎらず犬のトイレとしても大人気・・

 

だから自分では絶対に植えることはないと思う。しかしこうしてみるととてもかわいい。ガチョウのカップルが配されている。

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今週から開園になったばかりで、花はほとんどない。

バラ園や、見事なボーダーなどもあるが今は剪定された状態。

バラ園は見事な馬糞を観賞 爆 貴重なオールドローズなどもあり、バラが咲くころに来てみたい。50㎝間隔植えとよくいうが、それよりもさらに狭く植えこんでいるので花が咲いたらさぞ見事であろう。

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しかし花がなくてもおおらかで、樹木をうまく配して回遊が楽しめるようにしてあり、とにかく花を植えこもうとする自分のガーデニングを反省した。

 

そして今回立ち去りがたいほどにひかれたのが「アラーの庭」

パラダイスガーデンとか、瞑想ガーデンともいうが、アラブの庭では瞑想するものとされていて、アラブ風の小さなあずまやを置き、噴水などを配するのがイギリスのガーデンデザインの伝統のひとつ。

 

アジサイなどでうまく隠された小道を下がっていくと現れるヘレボラスの海。

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さりげなく配されたハマメリス(マンサク)の木がいい。開帳型になるようにちゃんと手入れされている。

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冬の庭ということもあるが、バラが満開でも2時間あればじっくり見終えることができるくらいのサイズ。

朝から何も食べてなかったので、庭園内のカフェでブラッドオレンジのケーキとフラットホワイトを頼んだら、結構おいしかった。お店では数は少ないが植物や、地元のはちみつやジャムなども売っている。

 

写真撮り忘れたが、ダフネ・ジャクリーン・ポスティルと、ウィンタージャスミンもとても素敵だった。ダフネこと、沈丁花は日本の園芸種より香りが柔らかい。やっぱり我が家にも1本欲しいなあ・・毒性がなければ即決なのだが・・

 

さて帰り。天気が良くなったので歩きを選択。帰りもぬかるみの道はどうしても通らないといけない。夏とか道が乾いていればいいのだけどね。

途中で大体この方向だろうと住宅街を通って少し遠回りになったが無事駅に到着。

 

それからまた代行バス&電車で無事帰宅。朝7時前に家を出て、3時半には帰宅したので悪くはない。次に行くとしたら天候次第だが行きはタクシー、帰りは歩くかな。

 

おおらかで、ちまちました自分の園芸を思わず顧みる思いがする庭であった。もっとこう、シンプルに絞り込んだ庭にすべきだよなあ。難しい。自分の欲深さを思い知るよなあ~。

 

アランデル城みたいにどこをとっても絵になるほどの完成度ではないので、私の写真ではうまく伝わらないのが残念。

次は車で来てバラ園を見て、近くのナイマンズかウェイクハーストに寄って帰るのがいいかな。

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