Square Mile のコーヒーで開封をとても楽しみにしていた雲南産の豆。
ナチュラルプロセスで豆はCatimor P3&P4 のミックス。
雲南地方は植物の母ともいうべき土地。数多くの植物がここで発見され(今も)、イギリスや世界を席巻する品種になった。例えば椿、しゃくなげ、青いケシのメコノプシスもそう。高級茶の産地でもあり、最近はコーヒーの栽培もおこなっている。
開封しての感想は、ナチュラルプロセス特有の香りもなくあっさり。どちらかというと、昔懐かしい珈琲・・漢字で書くやつね。喫茶店の匂いというか・・。
その印象は挽いてみても、淹れてみても変わらず。あまり個性がない?
飲んでみる。
特徴を感じない・・なんか苦いなあ・・ 苦みは好きだけどこれはあんまり・・ それに妙な匂いもしてきた。漢方薬っぽい。コーヒーではいまだかつて嗅いだことのない香り。
うーん、これは外したかな、と思っていると、甘くなってきた。甘い、びっくりするほど甘い。蜂蜜の味が口いっぱいに広がる。うっとり。
淹れ方にコツがあるのかもしれないね。次回は少し変えてみよう。
プロのバリスタのコーヒーは、魅力が4口目あたりで現れる。自分だと、残り3分の1くらいで出てくる感じだ。この違いは何から来るのか・・。おそらく、温度と濃度の問題じゃないかと考えている。もっと薄めで、最初からもう少し温度を下げた状態で飲み始めるのがいいのかもしれない。
とにかくこの後口のよさはさすが、スクエアマイル。
ちょっと不思議なコーヒーでしたね。
Catimorとは何か調べてみた。
- ロブスタからの派生で、中央アメリカで栽培されているチモールとポルトガル原産のCaturraとの掛け合わせ。中緯度で容易に栽培できるメリットがある。
- P3は1990年代にネスレ主導で雲南地方で栽培されていたもの、P4はその矮性種で黄色い実がなる。
- ロブスタからの派生ということもあり、風味は劣ることがある・・なるほど。
- P3はナチュラルプロセスで処理するとはちみつの風味がひきたつ。味を均一にするためP3とP4をミックスすることが多い。
- たくさん実がなるのはいいのだが、その分樹木のライフスパンが短く、10年たつと生産量が落ちてしまうのが問題。
というわけで一級品という位置づけではないのですね。
昔の喫茶店の香りを感じたのも納得。
昔の喫茶店の珈琲としてミルクを入れて飲んで見てはどうかと思ったり。
我が家の雲南リコリスことGlycyrrhiza Yunnanensis
まぬ犬に襲われぬよう、ネットで保護しているので見にくいですが・・
こんな珍種、植えている人見たことないけど、ピエ・オドルフ氏推薦の植物だという。ベス・チャトーガーデンにもあるのだよ。リコリスの仲間だから根っこは甘いのだろう。
雲南、行ってみたいな~。英国から雲南に植物を見にいくツアーもある。
雨にぬれるヘリテージ