Tortoise Bar

英国園芸&珈琲日記

シティの底力

某月某日

先日感動したお庭にまた行ってみた。

やっぱり、ここはすごいな‥!! 

教会のゲートのように人々を迎えるジャスミンの柱にまず圧倒される。前回来た時は花がまだ咲いていなかった。

 

 

これだけ巨大な、シメトリカルなボーダーは、そうそうみられるものではありません。

 

 

この通路をはさんで座席が左右に並んでいた、と想像してほしい。朝日が、礼拝台に当たって、それは壮麗な光景であったのだろう。

 

 

 

ニュードーンが終わった後の主役はクレマチス。白はアルバ・ラグジュリアンスかな。いずれもビチセラ系ですね。

 

 

 

面・点・線のお手本のような植栽。ベルゲニアもこのように使えばいいのだわ。

20世紀初めまでなら、足元を隠す手前のグリーンはツゲ(Box)だったけれど、害虫が増えて維持が難しくなってきているので、どこのお庭でも代用の植物を使うようになってきました。

 

ニコチアナ・シルベストリス(中央のライムカラーの植物)で庭に構造を与える。

だけど個人の庭に植えるとちょっと地味だろうか・・。

このような広大な場所と、自分の庭とでは効果において必ずしも一致しないのですね。

まずは今種まきした一般的なニコチアナで様子を見てみよう。

 

やっぱり庭のカギは緑。

それから自分の好きな植物を植えるのではなく、自然環境と構造に似合う植物を選ぶこと。

しかし「あの植物を育てて花を見てみたい」っていう気持ちもあるので難しいですね。

キーになる植物が大きく育ってくるまでの間、隙間に何か植えてみたりして楽しみ、最終的には点数を絞り込む、でいいのかな。

今年の夏がここまで暑くなるなら、私のフロントガーデンはもう一度植栽自体見直したほうがいいかもしれないとも思っています。

 

ボーダーの反対側は工事中。もとBTのビルですが、ここも、トム・スチュワートスミスが周囲の庭と、ルーフガーデンをデザインすることになっています。朝日がビルの間から顔を出す。

 

 

 

私の背丈くらいはありそうなアガパンサス、サイズ違い、色の違いで変化をつけているのがおもしろい。

その手前はペンステモン、そしてセダムキャットミントなどお馴染みの植物。

 

 

つい植物を見るのに夢中になってしまうのですが、本当はベンチに座って、植物の名前など分からなくても良い、何百年と続くこの場所に思いをはせればいいのですよね・・。

 

ジャスミンをスクリーンにしてノリウツギが美しい。赤のヘメロカリスがアクセントになっている。

 

 

続いてセントポール近くの植栽。

オレンジコーナー。夏にこういう色を見ると元気が出る。

 

 

 

 

前回も紹介した灰皿植物がある植え込み。ルドベキアが咲き始めた。

 

 

 

ガウラ、ロシアンセージにエキネシア・パリダ。涼しそうな組み合わせ。

 

いずれも、あの猛暑の日を過ぎても乱れなし・・きっちりメンテナンスが入っている証拠。放置ではこの姿はとてもじゃないが維持できない。シティの底力、そこまでちゃんと予算を取っているわけです。ちょうどこのあと、、メンテナンスチームが休憩しているところを見かけました。

 

 

注文しておいた植物が届き始め、私の夏休みも始まりました。