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英国園芸&珈琲日記

立体刺繍を(自力で)はじめる

わが母は、手芸が得意で私が小さかった頃は服を作ってくれたり、見事な刺繍のバッグを作ってくれたりしたものだ。刺繍のバッグは今も実家に置いてある。今度帰国したら思い出にもらってこようかな。

 

自分は、トラウマ級にこの手の手作業がダメww

お菓子や料理はサイエンス的な要素もあって楽しんできたが、裁縫や刺繍は・・根気がないのと雑な性格で不向き。高校の家庭科の授業でのワンピース作成も母に丸投げしたんだよ・・。

 

だがしかし。

ひょんなことからこんなに素敵なお花が自分で作れたらいいなあ~などと思ってしまい・・

立体刺繡で織りなす、美しい花々とアクセサリー

立体刺繡で織りなす、美しい花々とアクセサリー

  • 作者:アトリエFil
  • 発売日: 2017/06/17
  • メディア: 単行本(ソフトカバー)
 

 よし、やってみるかと。

子供時代から比べると、学習能力、問題解決能力も向上している(はず)。

最初から完璧に作ろうとしないで、練習のつもりで。

 

というわけで刺繍プロジェクトの始まり。

実はこの立体刺繍、スタンプワークといってイギリスが発祥の地・・らしい。

 

そしてイギリス、刺繍に関してもガーデニング並みに伝統があり、王立刺繍学校というれっきとしたスクールなんかもある。刺繍とは、もともと貴族が楽しんだもので、たとえばエンブレムだって特注で今も専用の立派なものをつくってくれる刺繍の会社なんかもあるのだ。

 

母がやっていたのを見ていた記憶はあるが、基本的には何も知らない。

でも21世紀、ネットで大体のことは無料で勉強できる。あとは専門用語。自分の知らない世界だと英語でなんて言うのか? を調べるところから始まる。

 

そしてそれがわかったら材料を集めていくわけですが、これがねえ・・

 

最近何のジャンルでもそうですが、Amazonのトップランカーには中華系の安い商品がひしめいていて、レビューだってどうせロボットが書いているんだからあてにならない。★5と4は無視して、3以下を読んでから決める・・はっきりいってばくちに近い。

 

そこで今度は、信用のおけそうなUKのオンラインショップを探したり、有名どころのお店(ジョン・ルイスとか)に置いているブランドをチェックしたりして調べる。

 

刺繍糸に関しては、DMC、これで間違いないようだ。プロが使ってるのも大体DMC。そんなに大量に刺繍するわけじゃないし、日本に比べると値段も安いから、指定のカラーを集めていけばOK。ただ1つ1つ集めるのが結構めんどくさい。あとアマゾンには限られた色しかないし、送料込みだから糸の単品買いは高くつく。

 

というわけで最終的に、地方のめちゃくちゃ時代遅れっぽいWebショップから、道具も含めてまとめ買いしました。いまどきまだこんなサイトあったんかいなというくらい古いデザインなのですが、送料込みでもよろず安い。昔からあるお店なんでしょう。

 

いきなり本番というのもどうなんだ、ということで、この同じお店で廃盤セールのDMCのアルファベット刺繍キットというのを買ってみました。全部刺さなくてもいいけど、練習でやってみて、やれそうか試してみようと思います。

 

また、この立体刺繍で花を作る時に必要なもののうち、花のしべ(本書ではペップと書いてある)、粘着する包帯(幅2センチ)、ワイヤー(金属のものと、金属に緑のテープが巻いてあるものの2種類)とがある。

 

で、粘着の包帯は自分で切ってもいいのですけど、こちらでの一番小さい幅が2.5センチで2センチはみつからず。伸縮性のある白のテープなら何でもいいはずなので、何か見つけるアイデアがあれば。

 

花のしべ=craft flower stamenでいろんなのを探すことができます。

 

面倒なのがワイヤー。

 

日本で使われているのとは規格が異なる。

それでも、花びらを作るためのワイヤーを見つけるのは難しくない。30番か35番が必要なのですが、それぞれ大体0.3㎜、35番は0.3㎜以下。0.3㎜以下のワイヤーはあまり売ってないので0.3㎜以下のサイズならOKってことにして購入。

 

次が地巻きワイヤー。

 

これは、自分でも作れます。必要なワイヤーを買ってきて、グリーンのお花屋さん用テープでくるくる巻いていけばよい。ほんのお遊びでフラワーアレンジメントを習っていたことがあって、その時に先生に教えてもらった。その時も本当に才能ないわと思ったが、それでも、こんなふうに過去に少しでも触ったことがあれば、あたりをつけやすいんだよなあ。なんでもやっておくものだ。

 

しかしそれ以前に26番、30番の太さを見つけるのが難しい。地巻きワイヤー自体は、お花屋さんが使うもので、Florist Stub Wire とか Stem Wireで出てきます。

 

・・ここでお花屋さん専門の花材のショップに見入ってしまい、ここでこういうものが買えるのかとまた勉強になった。ある程度量を使うのならこういうプロ向けの店のほうが安い。

 

しかし26番は0.5㎜、30番は0.45㎜で、26番はあるのですがそれ以上細いものは見つからず。

 

さらに、ワイヤーは通常コイル状にまいた形で売られていて、この形ならいろんな太さのワイヤーが手に入る。しかし、直線状のワイヤー=stub wireというのは意外と売ってない。

 

ところが意外ななところで発見。シュガークラフト用のワイヤーとして売られていたんですね。なるほど、これなら繊細な仕事が必要だから細いものが必要である、と。

Sugar Craft Green Wireで検索すると色々出てきます。実はお花のしべもシュガークラフト用で小さいきれいなのが探せます。

 

というわけで必要なものをひととおり注文するのに丸1日かかりました。

 コロナじゃなかったら、HobbyCraftという手芸や趣味の物ならなんでも、のお店に行けばそこで一気に手に入るんだが、さすがにTier2くらいにならないとわざわざ買い物に出かける気はしない。

 

 

手芸って、それが楽しいという意見もあるが、材料のソーシングがかなり大変。もし店が開いていたら、そこで買い物リストを見ながら一気にそろえるのが楽で良い。アマゾンとかもう見ているといやになってくるんですよ。どれもこれもゴミに見えてくる。

 

ついでに裁縫も良く分かってないので、刺繍と裁縫、双方の基礎の本を読むことにしました。

ネットの本はバウチャーをうまく使うと20%から半額になるし、国外ですぐ読めるから本当に便利。

 

ある程度仕組みの理解ができたら今度はイギリスの本を読む予定。イギリスの刺繍も普段用のかわいいのから工芸・芸術品レベルまでいろいろあります。

 この本はざっと目を通したところ、とても良かった。とにかく針とか糸とか道具とか、どう扱ったらいいのかすら知らないので、はじめからこういう本で正しい基礎を学習しておいたほうが上達が早い。

お裁縫の基礎―はじめてでもきれいに縫える

お裁縫の基礎―はじめてでもきれいに縫える

  • 作者:加藤容子
  • 発売日: 2019/02/21
  • メディア: 単行本
 

 この本はまあまあかな。

基本的な作業を分解して説明している本なので、本気で何か作ろうと思ったときに役に立つのかもしれない。今の自分が真剣に裁縫に興味を持ってないので、情報が頭を素通りする。

 

バッグとか作れたら楽しそうだけど、自分が納得いくようなクオリティの物を作ろうとしたら、材料費だけでもう買ったほうが安い、になることが予想される。

 

夫は手先が大変器用なたちで、シンガーのミシンを購入し、自分の趣味用に持ち物をちょっと縫い直したりするのはもちろんのこと、娘のコスチュームデーの日の衣装も夫が作成したくらいだ。私は、1回も使ってませんww 

 

でもこれを機会に何か作ろうか。パグ用の服の型紙も買ってそのままになっているんだよなあ・・。