Tortoise Bar

英国園芸&珈琲日記

オールドローズとコーヒー、そしてV&A

ハイドパークのオールドローズコレクションを見に行ってきた。

このような庭園がロンドンの真ん中で、無料で公開されているというところにロンドンの底深さを感じる。

 

まだピークを迎えてはいないし、ロープ仕立て(festoon)やアーチなどは導入してからそれほど時間がたってないようで、完成までにあと2シーズンくらい必要そうだったけど、それでもすごかった。

オールドローズがここまでまとめて見られる場所もそうはないだろう。

 

このバラなんだろう。ロープ仕立てだから少なくともノアゼットか、ランブラーだと思うけど。

すごくかわいい。

 

スパニッシュビューティ

 

 

 

 

ここはミラー・左右対称に植えられている。

黄色いのはギスレーヌ・ド・フェリゴンドかな・・・こんなに大きくなったっけ?

 

 

フェリシアとコーネリア、どちらもハイブリッドムスクで必ず上がってくる名花。私はフェリシア派。

 こちらがフェリシア

 

微妙な違いに見えるがこちらがコーネリア。花がもっと開くとわかりやすい

 

オールドローズはやはり優しく、風景になじむ。

ヴィレッジ・メイドかな。

 

バフ・ビューティに似ているけど、花茎が赤かったり、花の付き方も少し違うような・・しかもあのムスク香がない。

家に帰って確かめてみたら、バフ・ビューティだった。うちのとは少し咲き方が違う。

 

 

 

 

 

 

こういうのも、本人任せにしておいたら荒れ地状態になるだけ。ちゃんと誘引しているけどそうは見せないあたり、手がかかっています。

 

ティーローズを集めたアーチ。ティーローズはうまく使わないとぼやけた印象になってしまうけれど、これくらい大きな構造物に絡ませれば、あいまいなところが風情に感じられてとても良い。

 

レディヒリンドン

 

ミセスハーバートスティーブンス

 

一重のバラもいいですね~。写真で見ると、ジャクリーヌ・デュ・プレに似てますが、実物はもっと黄色。

 

カクテルに似ているけど、花つきが少ないから違うな。こうしてみるとオールドローズをもとに作られたバラがたくさんあるのだなということに気づく。

写真撮っていないけれどバレリーナもあった。バレリーナは20世紀前半作出だからオールドローズと言ってもいいのだろう。

 

 

 

なお、ここのバラに名札はついていないので、間違っていたらあしからず。

 

バラと組み合わせる植物も鉄板の組み合わせが多い。見ていて安心できる。

 

雨が降り出したため、再び地下鉄に乗ってボンドストリートへ。

Workshop Coffee

Pruflock Coffeeは店内もびしっとしていたけど、ここは、案内板の文字が欠けていたり、床が剥げていたりとゆるい。10人も入れないだろうという小さなお店。

 

日替わりのフィルターは2つ。

またしても一番高いフィルターを頼みました。とはいえ3.6ポンドと普通の値段。全体にカジュアルな感じで、フィルターを頼む人はいないですね。高いほうは、我が家でも使用しているクレバーコーヒーで出てくる。

 

店主がバリスタに入れ方の説明をしていたので大丈夫か・・ そこはさすがWorkshop、とてもおいしかったです。たっぷり2杯分。

 

せっかくだから豆を買うことにしたら、なんと、豆を買ったらコーヒーは1杯無料にしてくれるのだそうです。もう一つのフィルターコーヒーも試飲させてくれた。ちょっと不思議だったのは、安いほうのフィルターコーヒー(試飲したもの)がすぐに出てきたことで、ポットに作ってあるのかな? そのわりには煮詰まってもなくて、ちゃんと飲める味だったけど・・ 試飲や1杯無料は嬉しいので、また来ようっと。

 

 

まだ時間があったので、ヴィクトリア&アルバート美術館まで足を伸ばした。最寄り駅は工事中で今年はクローズ中、ナイツブリッジからバスで。雨が降っていなければ歩ける距離。

 

刺しゅうでも見てみようと思い、ガイドさんに尋ねたら、刺しゅうだけまとめて展示しているコーナーはなく、時代別に見ていくしかないらしかった。

とりあえずイギリスの中世から19世紀までをざっと見る。

 

この空想というか妄想コーナーが面白かった。Superdryみたいなもので、本国の人から見たら何言ってんだ、って感じなのでしょうが・・ 型にはまってなくて、こんな風だったらいいなあというあこがれが詰まっているところにちょっと惹かれる。

 

 

 

 

 

 

ジャポニズム(19世紀)

この画家、日本に住んでいたことがあり、調度品はすべて日本から持ってきて英国に設置したのだそうです。

 

こんなところにふぉざりんさんが・・ ビアズレーも日本では20世紀後半の女子漫画界などで一世風靡、って感じでしたが、本国では今一つ有名ではないような気がする。

 

 

 

モダンアートのようなトピアリー。コートヤード。

次回来るときは、あらかじめV&Aのサイトから見たいものをリストアップして(全部サイトからサーチできる)、実物を見るようにしようかなと思った。適当に見始めると時間がいくらあっても足りない。

 

有名なティールーム。ここでお茶するだけでも訪れる価値あり。

エスプレッソはillyかな。よくある酸っぱい系。紅茶にしたほうが良かったな~。

 

2時間で切り上げて帰宅。このコース、なかなか良かった。ハイドパークに早朝に入り、バラを独占状態でゆっくり楽しんだ後、出勤客が減って静かになったあたりでWorkshop Coffeeでゆっくりお茶して、それからV&Aで見たいものをさっと見て引き上げる、と・・。

 

今年は観光客もほとんどいないのでゆったり楽しめるのもいい。

 

ハイドパークにはほかにも、モダンガーデンもあるので、そちらに行く手もある。

お茶代と交通費のみのお財布に優しい、大変優雅な1日でございました。