英国のバラのお世話方法はシンプル。
基本は地植え
冬(1月か2月)に、ざっくり剪定&肥料(馬糞とボーンミール、骨粉ですね)
1番花が終わった6月頃にボーンミールをあげる
剪定方法は、
自分が切りたい高さ、大体株の半分から3分の1くらいを目安として、冬にシアー(両手剪定ばさみ)でざっくり切る。
以上。
鉢植えは・・ バラは鉢植えにはあまりしないようですね 爆
消毒? 殺虫? やりません。
1季咲きの場合は、剪定は花が終わったときに切って終了。
バラの誘引は、壁に扇状にやるのが基本。
これだけです。非常に合理的。
芽の出る向きを考えて切る、とかもあるのですが、わからなかったら高さをそろえてザクザク切って大丈夫だよ、と言われます。それで大体何とかなる。
温暖化が進めばどうなるかはわかりませんが、バラはこの国の気候に合っている植物。
この程度の手入れで、ちゃんと花が咲きます。
しかし日本は・・ 先生の数だけ流派があるといっても過言ではない。
どのようにしてもそれなりに花は咲くのがさらに混乱を深める。
日本の場合は多湿高温・虫が多いので、完全無農薬は完璧を目指すなら無理でしょう。
英国のバラは、遠目から見てキレイならいいので、虫食いや多少の病変は誰も気にしてません。バラだけびっしり植え込むみたいなやり方も個人宅では好まれない。
とはいえ、せっかくの日本の栽培の知恵を生かせたら、もっときれいに咲かせることは可能ではないかと、いろいろと調べたり、取り入れてみたりもしました。
その中で来年は新しいチャレンジもやるのですが、バラの取り扱いを教えてくれるものとして、もっともよいと思ったのがこちら。
仕事が本当に丁寧で、かつ無駄がない。知りたいコツを外さず、説明が簡潔で、すっと頭に入ってきます。
技や知識をひけらかすこともなく、淡々とされているのがまた素晴らしい。
バラのお世話をまじめにしたことがある人なら、金言がちりばめられているのがわかると思います。
見つけたきっかけは、剪定ばさみの研ぎ方を知りたかったからですが、この研ぎ方でうちの道具もよみがえった。
なんとはさみの改造までされているのですけど、その理由もよくわかります。
このシリーズを見て初めて、うちのアイスバーグが秋にり患するのは黒点病じゃなくてべと病なのだと理解した。こちらでは薬は使えないので別の方法をとることになりますが・・。
我が家のバラも、この方法に沿って、丁寧な剪定と誘引をしていきたいものです。丁寧とは無駄に時間をかけることではなく、品種と状況にあった的確な処置をするということです。
迷ったら剪定ばさみを置いて、翌日にもう一度眺めてから切る・誘引するのがいいかと。プロはその場で判断してしまいますが、自分のバラの場合は時間があるから、無理に片づけようとしないで、時間を置くとはっきりすることがよくあります。
ここからまた天気が崩れるため、年明けに分解されるエラスティックバンドを使って誘引を固定し、バラの作業はおしまい。
この冬の私の剪定と誘引、その答えはいかに?? 結果は来年の5月にわかることでしょう。
イタミローズガーデンといえば、あの有名な作出家の寺西菊雄さんのナーサリー。
今年で店頭での販売は辞められるようです。
残念ながら株は海外では手に入らないけど、日本に行くことがあったら花を眺めてみたいもの。
日本の優れたバラを海外に輸出したら・・とも思うけど、欧州ではバラの使い方が日本とは異なるので、ビジネスになるほどの利益は出ないだろうな。