Around the world in 80 gardens
2008年に放映されたBBCの番組。
世界の庭園80をモンティ・ドンが紹介するシリーズ。
80日間で世界の庭園巡りするのではなく 笑 世界の庭をいろいろな視点から考察する番組です。ほー、見事ですね~、ではなく、ちゃんとした視座があるのが素晴らしい。
現在はそのアップデート版として、ガーデナーズワールドの放映が終わる11月の末当たりから、世界各エリアのお庭をモンティが毎年訪問中で、いずれパート2としてまとめられると思う。
去年の放映は地中海(イタリアからクロアチア、ギリシャ)、今年はアメリカ。来年はスペイン・南ヨーロッパになるらしい。アップデート版の日本はすでに放映済み。
ウィキペディアにすべてのお庭のリストが掲載されています。
Around the World in 80 Gardens - Wikipedia
オリジナルのほうは、放映は2008年と今から16年前、撮影は数年以上かけてやっているでしょうから、実際はもっと前なのかもしれないですが、その頃に比べると温暖化や、世界情勢の変化で庭園を取り巻く環境もかなり変わりました。
それを踏まえて今見ても、やはりとても面白いです。
この番組、さすがなのは、誰が見ても名庭園、というお庭ももちろん紹介しますが、庭というコンセプトに挑戦するような存在も取り上げていること。
また、個人の庭ー大金持ちのプライベートガーデンだけでなく、庶民の裏庭や、コミュニティーガーデンも取り上げ、庭が持つ個人・社会的な意味も考察していること。
そして、モンティ・ドンの素直な感想ーこれもいいですね。ただ褒めるだけではないです。
私もまだ全部見終わってはいないのですが、様々な国の、予算も規模も様々な庭の中で、良いお庭の条件とは
- 風土に根差した植生を最大限に利用する
- 光を生かした庭
の2点に尽きることがわかった。
特に、光を生かせるかどうかが庭の美しさを決める。
アメリカ、オーストラリアには今一つ良いお庭があるように感じられなかったのは、規模は大きくても光を生かした庭がほとんどなかったからだと思う。
その点アリゾナや、アリススプリングなど厳しい環境の庭は、ネイティブプランツと、激しい光線差を生かした、魅力的な場所になっていた。
限定された自然環境ほど、シンプルな庭にならざるを得ない分、非常に心を打つ。例えば南アフリカの高原や、ノルウェーのアイスランドと同じ緯度にある庭。
明暗ー光と影をどう表現するかは西洋美術の長い歴史の中で培ってきた技術で、だからヨーロッパの庭には名庭園が多いのではないかな。
どこから光が来て、いつの時間がもっとも庭がきれいに見えるのかを知ることはとても重要。
それとやっぱり、あれこれ植えていたのではだめですね・・この欲望と戦うのが本当に難しくて、特にバラは何本でも植えたくなってしまうのです。むずかしい。またブラックフライデーで2本注文してしまったのは内緒だ・・お得意様優待割引で30%も引いてもらえたのです。バカです。。
いつかもう少し余裕ができたら、イギリス以外の庭にも足を延ばしてみたい。夢ができました。