あいにくのお天気でしたが久しぶりに訪問。
だいぶ展示の様子が変わっていました。
この時期だから、枯れてしまって何もないエリアも多くはあるのですが、さすが、じっくりと見ればいろんな発見のある場所です。
イギリスはもちろんのこと、世界中の薬草を集めたお庭。1970年代までは、薬学の研修もここで行われていました。
名物の温室
世界中の珍しい植物を集めて育てています。
カギがかっこいいですね!
カカオの木。
足元もカカオ
イギリスの古い小説によく出てきますね。マラリアの特効薬。これがあったからこそ英国がインドやアフリカを侵略できたのです。
バニラ
これはアボカド
最近は英国でも育てている人を結構見かけます。温室があればなんとかなるみたいです。
これだけ気候が違う中、人工的な環境で生き生きと植物を育てられているって・・すごいことです。それも1種類ではなく何種類も・・
日によって向きを変えたり、窓の開け閉めや通風など、かなり細かくケアしているそうです。
温室の間に挟まれたmicroclimetの環境・・日本語だとなんていうのかな?
通常なら育たないはずの南アフリカの植物が、ここだけは気温が下がらず、風も当たらないので通年で地植えにできています。
本当に妖精がいるような気がしたヘレボラスやスノードロップのエリア
黄金のスノードロップ、Wendy's Gold
去年の設立350年記念式典で置かれたオブジェ。歴代のガーデナーの名前が刻まれています。
・・ってよく見ると、この真ん中の木はバラ。
ヒマラヤンムスクという原種のバラで、少なくとも40年以上はこの位置にあるそう。
株元がすごい。ポールズヒマラヤンムスクとは別物です
さらにすごいのがこれ
なんと、我が家にもあるベンガルクリムゾンではありませんか。 3メートルはあるのでは。しかも花も咲いています。こんなに大きくなるの・・?
こぼれ種などでどんどん増殖して株数が増えたみたいです。確かにうちの株も、挿し木株で来ましたが、1年で結構大きくなったからなあ。適宜選定しないと大変なことになりそうです 汗
ここはロンドンのど真ん中で周りを高い住宅に囲まれているので、他のエリアよりも暖かいのだと思います。
こちら実がなっております。
前に立ててあるのは風よけですね。さすがにこのくらいやらないと地植えで実はならないか。それにしても柑橘を地植えにできているのはすごい。
あこがれのクロシェ(霜よけ)
やっぱりこういうガラス製のものがいいですね。
カザンリク。ブルガリアなどバラの香水を作るのにつかわれるバラですが、この誘引すごいね~。
さらにこんなのも。こちらはロサ·ケンティフォリア
きわめつけはこれ。バラですが・・
ロサ・カニナ、野ばらです。ここまでやる??
アガサ・クリスティの小説に出てくる毒物を集めたコーナー。小説執筆にあたり、本人がこちらに来て毒草の勉強をしたそうです。
ジギタリスやキョウチクトウ、ヘレボラスニゲラ、毒ニンジンなどがありました。
英国でおなじみのクリームを挟んだビスケット。
この模様、実はシダをかたどったものだとは知りませんでした。ヴィクトリア時代はシダが大流行したそうで、意匠としても活躍したらしい。そしてその時の乱獲で絶滅したものも多いとか。 今日本はビカクシダが大人気ですけど、同じ運命をたどらないといいですが。
新しくできた園内のカフェで一休み。
このカフェはいただけないなあ~ お茶やケーキは普通ですが、こんなに素敵な園なのに、内装が安っぽい。プラスチックの造花を置くなんて・・庭にいくらでも素材はあるではありませんか。
ここに来るとやる気が出る。私も丁寧に植物のお世話をせねば。去年はうっかりして1度も来なかったが、今年こそ5月のバラの頃に足を運びたい。